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「NOT TALKING」は不思議な戯曲です。
かつて、またはたった今、一緒にいたはずの人たちが時空をずらしながら存在し、語る。それは思い出でもあり、今この瞬間の感情でもある。観る人ははじめ混乱するかもしれません。そして後から考えることがたくさん出てくるでしょう。
まるでミステリーです。
なのに朗読劇!!
朗読劇は私も何度か経験していますが、これは一捻りも二捻りもしてあり(さすがイギリス人作家!)、本当にやりがいがあります。台詞を「読む」だけではきっと伝わらないんだから、まるごとルーシーになってみろ、と作家からのお達しが来ているような気さえします。
大好きな平田満先輩と夫婦役ですが、共に創るわけにいかず(何しろ時空がずれているので)、ひとりで頑張るよりほかありません。それでも皆さんと協力して、最後にはほっと安堵できるような世界を築きたいと心から思っています。
長野里美
早稲田大学在学中に鴻上尚史率いる劇団第三舞台に参加、以後解散まで殆どの作品に出演。1995 年文化庁派 遣芸術家在外研修員としてロンドンに 一年間留学。パルコ・プロデュース・栗山民也演出作品「凍える」にて、2023 年第30回読売演劇大賞優 秀女優賞を受賞。映像では代表作に NHK 大河ドラマ「真田丸」、NHK連続テレビ小説 「ちむどんどん」、 フジテレビ「ばらかもん」、舞台では『凍える』など。
最近は音楽とのコラボ朗読ライブ「雷鳥の歌〜平塚らいてうの魂と宇宙を体験せよ〜」や新舞踊「明治一代女」などで独特の世界観を築き、活動の幅を広げている。
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